WT1樹状細胞ワクチン療法
がんに対するWT1樹状細胞ワクチン療法
免疫反応の司令塔の役割を持つ免疫細胞である樹状細胞にがん細胞の目印となるがん抗原を取り込ませ、体内に戻す治療法です。投与された樹状細胞が体内で攻撃役のリンパ球にがんの特徴を伝え、情報を受け取ったリンパ球ががん細胞を攻撃してがんを治療することを目的としています。
治療概要
本治療は自由診療です。
WT1樹状細胞ワクチン療法の流れ
1. 原料の採取
樹状細胞の培養に必要な血液細胞を得るために、患者さんの状態に合わせて、採血もしくはアフェレーシス(成分採血)を行います。
2. 細胞の調製
血液は特定細胞加工物製造事業者である株式会社メディネットの細胞培養加工施設に送られ、約3 週間の培養を行い、樹状細胞を調整します。
3.投与
樹状細胞は治療日にあわせて適切な温度管理のもと医療機関に送られ、点滴により血管内に投与されます。
治療期間、回数
患者様の病態、症状によって変わりますので、診察、検査、をお受けいただき、決定しております。
費用(自由診療)
患者様の病態、症状によって治療内容が変わりますので、治療方針決定後にお伝えしております。ご了承ください。
リスク・副作用
治療用細胞を投与した後に軽い熱が出ることがあります(多くの場合は38℃未満で1日以内に解熱します)。また、その他に本治療に直接原因があると考えられる副作用として、だるさやかゆみ、注射部位反応(紅斑など)やアレルギー反応と思われる症状の出現をみることもありますが、多くの場合は軽度で数日で消失します。
有効性について
がんに対する既存の治療法とは異なる作用機序でがん細胞を攻撃し、Quality of Lifeを維持しながらがんに対する治療効果を得ることが期待されますが、どのような治療もその有効性には限界があり、また効果には個人差があります。
再生医療は、厚生労働省への届出が受理された施設において、許可を得た医師のみが提供できます。当院は、再生医療法(再生医療等の安全性確保等に関する法律)により、第三種 再生医療等提供計画を提出し、計画番号を取得した医療施設です。