乳房の検査
マンモグラフィ
マンモグラフィは乳房専用のレントゲン撮影です。乳房を専用の板の間に片方ずつはさんで、できるだけ薄くして撮影することで、乳房内の脂肪と乳腺組織をはっきりと写し出すことが出来ます。マンモグラフィでは、超音波では見つけにくい早期がんの特徴である微細な石灰化を写し出すことに優れています。
当院のマンモグラフィは、シーメンスヘルスケア社製の「MAMMOMAT Revelation」を導入しています。
乳房に自覚症状がある
●痛み軽減機構を搭載
乳房に触れると圧迫板がゆっくりと動き、一人一人に合わせて最適な圧迫をかけます。
また、柔らかな素材で様々な乳房の形状に沿ってしなるソフトな圧迫板となっています。
※乳房の張っているタイミングや体調によって、痛みの感じ方には個人差があります。
●被ばく低減技術
従来のマンモグラフィよりも低い線量で撮影が可能になりました。非常に低い線量でマンモグラフィとトモシンセシス2つの撮影を合わせて行うことが可能です。
●トモシンセシス(3Dマンモグラフィ)
トモシンセシスとは、tomography(断層撮影)とsynthesis(合成)を合わせた造語で、3Dマンモグラフィと呼ばれる場合もあります。X線管を動かしながら撮影し、乳房のスライス画像を作り上げる撮影方法です。当院のシーメンス社製 MAMMOMAT Revelation のトモシンセシスは広い振り角(50°)で撮影するため、分解能の高い画像となります。通常のマンモグラフィでは乳腺の重なりで見えなかった病変も、スライス画像にすることにより組織の重なりを排除し、より鮮明に病変を描出することが可能となりました。
●女性技師による撮影
当院での乳腺撮影は、女性技師が対応いたします。
お願い
豊胸術、ペースメーカー、VPシャントの既往の方はお申し出ください。
所要時間
・院内滞在時間は60分程度
・検査時間は約10分
検査結果
検査後、当日にご説明いたします。
※墨田区検診の結果は後日となります。
超音波検査
乳房に超音波をあてて画像にする検査です。超音波検査では、手では触れないようなごく小さいしこりを見つけることができます。40歳未満の女性は乳腺が発達しているので、マンモグラフィではしこりの有無がわかりづらいことが多いのですが、超音波検査ではしこりを確認することができます。しこりの形や境い目部分のようすなどで、良性か悪性かを判断できるようになってきました。
当院の超音波診断装置は、 GEヘルスケア・ジャパン社製の「LOGIQ E9」を導入しています。
●微小石灰化の検出能が向上
プローブの素子を厚み方向にも配列することで,三次元ビームフォーミングを実現しています。プローブ直下から深部まで均一で薄い超音波ビームでわずかな疾患や微小石灰化をとらえます。
●Volume Imagingで客観性が向上
3Dプローブを用いて疾患を立体的にとらえます。通常のプローブでは得られないC断面や任意断面の情報が得られます。CTやMRIと同様な複数断面表示による画像解析も行え、腫瘤や乳管の広がり、乳がんによる周囲組織引き攣れなどが確認できます。
●Volume NavigationでMR画像と対比
超音波の高分解能やリアルタイム性と,MRIの高感度や客観性を組み合わせることが可能です。リアルタイムに超音波とMRIの対比画像が表示されますので,詳細な比較検討が行えます。拡がり診断、副病変の確認、セカンドルック、手術範囲の評価などに期待されます。
所要時間
・院内滞在時間は60分程度
・検査時間は約10分
検査結果
検査後、当日にご説明いたします。
※墨田区検診の結果は後日となります。
針生検(組織診)
乳がん検診の結果で精密検査が必要な場合や、乳房のしこりなどの原因がどのような病気によるものかを判断するために、針生検を行います。
針生検は、乳房のしこりにやや太めの針を刺して組織の一部をとって調べる検査です。局所麻酔を行いますので、ほとんど痛みはありません。マンモグラフィや超音波検査で、採取部位を確認しながら検査を行います。
所要時間
・院内滞在時間は60分程度
・検査時間は約15分
検査結果
約1~2週間後にご説明いたします。
マンモトーム生検(連携医療機関)
マンモトームという特殊な器具を使って、マンモグラフィで石灰化を観察しながら、組織の一部をとって調べる検査です。針生検よりも採取できる量が多いので、乳房の石灰化だけが発見されているときにはマンモトーム生検がすすめられます。
MRI(連携医療機関)
乳房のがんの広がりや、複数の小さなしこりなどを調べるために、MRIをおこないます。
乳房の病巣をより鮮明な画像で診断することができます。他の検査で乳がんが疑われた場合や、良性・悪性の判定が難しい場合などに実施します。