がん遺伝子検査
がん遺伝子検査とは
「CANTECT遺伝子検査」と呼ばれるがんの遺伝子検査では、血液を流れる遺伝子や血液の単核細胞の遺伝子異常を調べることで画像診断では発見が困難な微細ながんの存在リスクを評価することができます。この検査によってがんを早期に発見できる可能が高まります。また、がんに罹患していないケースでは予防管理、がんの手術後のケースでは再発防止管理ができるようになります。
がん遺伝子とは
「がん化」に関与する遺伝子のことで、細胞増殖を促進する遺伝子や細胞増殖を抑制する遺伝子などがあります。これらの遺伝子が段階的に突然変異やメチル化などにより壊れることでがんが発生するとされています。
「がん遺伝子検査」では正常細胞のがん遺伝子の異常を調べることにより、がん細胞の存在リスクを評価することができます。
部位別がん関連遺伝子
人体各臓器で検査ターゲットとなる主ながん遺伝子
検査の流れ
がん遺伝子検査と他の検査との違い
一般のがん検診との違い
現在のがん検診は画像検査で行われています。画像検査で異常が見つかった場合、異常部位の細胞を採取して病理検査が行われてがんの診断が下されます。そのため、画像検査で確認できる程度まで大きくなったがんしか発見することができません。
しかし、がん遺伝子検査では、画像検査で検出できない微細ながんを発見できる可能性があります。微細ながんを早期に見つけ出すことができると予防的にがんと戦うことが可能となります。
事前の食事制限や薬剤の投与な度は必要ありません。
腫瘍マーカーとの違い
腫瘍マーカーは、血液中に放出されたがん組織由来のたんぱく質などのことで、腫瘍マーカーの値が高い場合には関連する組織のがんが疑われます。いくつかの腫瘍マーカーを検査することで、色々ながんのスクリーニングができますが、小さながんでは異常と判断できないレベルの腫瘍マーカーしか作られていないケースも多く、がんの早期発見にはあまり向いていません。
しかし、がん遺伝子検査は、がん細胞から血液中に遊離した遺伝子(DNAやRNA)を検出しますので、微細ながんの存在リスクを評価することが可能となります。
一般的な遺伝子検査との違い
一般に行われているがんの遺伝子検査は、がん固有の遺伝子異常があるかを調べています。
それに対し、がん遺伝子検査はがん発症までに段階的に生じる遺伝子異常を調べます。
そのため、この検査では、がんの有無だけではなく、がんになる可能性の有無についても評価することが可能となります。